早期教育は効果があるのか? 臨界期仮説についての考察

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臨界期仮説
早期教育が有効かどうかは「臨界期(りんかいき)」の研究がヒントになるかもしれません。臨界期とは生物の脳がある刺激に対して発達するための適切な時期のことです。臨界期の存在は、1981年のノーベル医学・生理学賞を受賞したトーステン・ウィーゼルとデイビッド・ヒューベルの実験で広く知れ渡りました。

これはまだ仮説に過ぎませんがご紹介しましょう。

彼らは子猫の片眼を覆って、脳がどのように発達するかを調べました。すると生後3週から12週の子猫は視覚を司る「視覚野」の領域の神経細胞が萎縮してしまったのです。覆いをとっても子猫は眼が見えなくなっていたのですね。この現象はそれ以上の年齢の猫には起こりませんでした。

ある時期に刺激がないとその部分の脳が発達せず、後に刺激を与えても脳に変化が起こらないのは、生物に臨界期があるからです。人間も同じ。

たとえば誰でもその国に育てば自然に母語を話せるようになりますね。でも大人になってから努力しても、母語と同じ流暢さは身につけることができません。これは言語の臨界期が幼児期に限られているからと言われています。

このメカニズムについて分かりやすいたとえをしますと、人間はいろんなソフトウェアが搭載されているものの、データゼロの状態のコンピュータを持って生まれてくると考えて下さい。

ある一定の時期までにデータが入力されれば、それにふさわしいソフトが起動します。しかしずっとデータが入ってこないと「このソフトは必要ないな」と判断して自動的にソフトが削除されてしまうんです。

「RとLの音を区別するソフト」も生まれつき持っているのですが、幼児期にRとLの音を聞いていないとソフトはやがて消えてなくなります。大人になって英語を学ぶ人は、仕方がなく他のソフトで代用して音を聞き分けなくてはならないんです。できないことはないけど、そのものずばりのソフトじゃないから聞き分けには苦労するわけで。

言語だけでなく音感や運動能力にも臨界期はあると言われています。「時期を逃したら大変!」と世のお母さん方が早期教育に熱を入れるのもわかります。

ただ早期教育が全体的な知能に及ぼす影響についてはまだ研究が進んでおらず、また臨界期に獲得した能力は不安定であると言われているため、数年教室に通わせてはい終わり、とはいかないんですね。

そして早期教育が子どもの幸せかどうかは別問題。愛情は与える方が押しつけるものではなく、与えられた方が感じるものです。

教育に関しては、親は一歩引いた客観的な目で、何が一番大切かをよく考える必要があるかもしれません。【麻理】

今日のサイト

「なめ猫って?」(リンク切れ)

私かろうじて覚えてる(年バレる?)。なめ猫って立ってなかったんだね。なめられたら無効。

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