そもそも「ペラペラ」って? 早期のバイリンガル教育の落とし穴とは?(2)

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早期のバイリンガル教育
昨日、「外国語ペラペラ」には大きな落とし穴があると書きました。子どもの頃から長年海外で暮らしていた帰国子女は流暢に2つ以上の言語を話すことがありますが、その会話レベルはいったいどのくらいなのかというのが重要です。

ただ単に流暢に話すだけなら子どもでもできます。でももしバイリンガルの外国語レベルが小学生並だとしたらどうでしょうか。発音も文法も完璧に聞こえるけど、ボキャブラリーも話している内容も小学生レベルの会話の大人だったとしたら?

小学生の日本語の語彙は3万語程度。成人の母語の語彙は、4万語から5万語であろうと言われます。外国で暮らしただけで、現在持っている4万語の語彙にプラスして外国語の4万語の語彙が加算されて8万語になるでしょうか? ただ生活しているだけで、脳の記憶容量が倍に? そんなわけないですね。

私は日本で暮らしていますが、京極夏彦のミステリなど読みますと自分の語彙がいかに貧困かと思い知らされますし、毎日たった1000字のコラムを書くのにも四苦八苦しています。

ある程度の語彙や知識は普通に暮らしていても頭に入るかもしれませんが、それ以上となると本を読んだり学んだりして努力しなければ増やすことはできません。

一時期企業でもてはやされた帰国子女が今はそれほど優遇されない原因の一つはここにあります。当たり前ですが優秀な帰国子女もいれば、語学力が今ひとつの帰国子女もいます。帰国子女だからとひとくくりにはできません。

完璧な発音で流暢に話せるので採用されたのはいいけれど、社会人としての丁寧な言葉使いができなかったり、企画書一つ書けなかったり、会議の討論にも参加できないという中途半端な語学力ということがあるからです。

日本語が流暢でも小学生を採用する企業はいませんね。でも外国語コンプレックスのある日本人はたとえ小学生レベルでも外国語を話せる人を極端に祭り上げてしまう傾向があります。最近になって企業もその問題点に気づき始めました。

バイリンガルだからと言って、両方の言語が成人レベルに達しているとは限りません。

むしろどちらも高度なレベルにあることの方がまれなのです。人間が覚えられる量に限界があるのかどうかはまだ脳の研究が進んでいないのでなんとも言えませんが、人によっては覚えられる語彙数の限界が5万語というケースもあるかもしれません。

問題はここ。母語が3万語、外国語が2万語のように、母語も小学生レベル、外国語も幼児レベルという大人になってしまった場合。どっちも中途半端です。

それでも暮らしてゆく分にはなんとかなるのかもしれませんが、言語レベルと精神レベルとに大きな差がある場合、大変な事態を引き起こすことがあるのです。次回へ続く。【麻理】

言葉が出てこない哀しみ・早期のバイリンガル教育の落とし穴とは?(3)
海外旅行に行ったとき、外国人と話すとき。少ない語彙で会話するのは大きなストレスを感じますね。「えーっと、何て言うんだっけ」と脳みそを振り絞って考えるあの感じ。早期バイリンガル教育はそんなストレスを抱えてしまうかもしれません。

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