「こっちへ来い」と「あっちへ行け」という動作についての考察

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身振りの言語
この間見た映画で一カ所だけ首をかしげるところがありました。それは紙芝居屋さんの前に集まった子どもが歓声を上げるシーンなのですが、「わーい」という声に混ざって何人かが「イエーイ!」と言ってたんですよ。

映画は『姑獲鳥の夏』です。

京極夏彦原氏作の映画『姑獲鳥(うぶめ)の夏』を見に行きました
やっと『姑獲鳥の夏』を見に行ってきました。小説を読んでいた時にあやふやだった、建築物、服装などのイメージがはっきりとしたので、他のシリーズを読むのに大いに役立ちそうです。

ひょっとしたら私の聞き違いなのかもしれないですが、昭和20年代後半の子どもが「イエイ!」というのは時代考証的にどうなんでしょうか。いや「ギブミーチョコレート」だからありなんでしょうか。本当に聞き間違えだったらごめんなさいですが。

この手のうっかりは結構ありますよね。都市伝説かもしれませんが、時代劇なのについ「殿、チャンスでございますぞ」と言ってしまったり、ピースサインをしてしまったりでNGみたいな。特にジェスチャーのうっかり度が高い気がします。

ジェスチャーは「言語に頼らない意思の疎通」、つまりノンバーバルコミュニケーションと言われますが、バーバルコミュニケーションよりも混乱を招くことがあります。

最近の子どもは「イエーイ!」の例のように英語圏のコミュニケーションの影響を多く受けています。ノンバーバルコミュニケーションもしかり。

例えば「こっちへ来て」というジェスチャー、一定の年齢以上の人は手のひらを下に向けて、ひらひらと指を曲げる動作をすると思うんです。でも手のひらを上に向ける「カモン!」式の動作も増えてきた気がします。

おばけの「うらめしや〜」のポーズ、または招き猫の手みたいに、日本はもともと手のひらを下に向けて「こっちへ来て」と表現しますよね。反対にアメリカなどは手のひらは上に向けて指を曲げます。日本式にやると「あっちへ行け」のサインですね。

しかし「外国人は全て手のひらを上に向けて『こっちへ来い』とジェスチャーする」と思いこんだら大間違い!

「こっちに来て」のサインは、南ヨーロッパと北ヨーロッパでは正反対になるんですよ。

例えばドイツなどアングロサクソンの国々ではアメリカと同じく手のひらを上に向けて「こっちへ来い」、手のひらを下に向けて「あっちへ行け」なのに対し、イタリア、ギリシアなど地中海諸国では(日本と同じ)下に向けて「こっちへ来い」です。

これ、間違えたらえらいことですよ。例えば地中海地方を旅行中、警官に呼び止められて「こっちへ来い」とジェスチャーされたとき、うっかり「あっちへ行け」だと思いこんで立ち去ろうとしたら発砲されかねません。政情不安な国では逃げたと思われ問答無用で射殺されてしまうこともあるかも。

この手の誤解を招きやすいジェスチャーは他にVサインなどがあります(ギリシャでは相手を侮辱することになるんです)。

言葉が通じない国を旅行するときは身振り手振りが役に立つこともありますが、反対にとんでもない事態を引き起こすこともあるわけで。「ジェスチャーでなんとかなるさ」と過信しすぎるのは良くないですね。【麻理】

今日のサイト

招き猫大解剖:招き猫の手(リンク切れ)

非常に詳しい「手招きジェスチャー」の検証。なるほどー、分かりやすい!

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