死体クン大活躍物語!?『死体はみんな生きている』(メアリー・ローチ)

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死体はみんな生きている
ギロチンで首が切断されたとき、人間の意識はどのくらい在り続けるのか? 献体された身体はいったいどのように使われるの? 飛行機やクルマの衝突実験に死体が使われているというのは本当? 人肉を食べた人っているの? この疑問の答えは『死体はみんな生きている』に書かれています。

著者のメアリー・ローチは行動派アメリカ人ジャーナリスト。西に画期的な死体処理法があると聞けばスウェーデンまで飛び、東に人肉饅頭の噂あれば中国の田舎まで馳せ参じる。その旺盛な好奇心と体当たり取材の度胸はあっぱれです。

彼女は言います「死体はスーパーヒーローだ」と。水も火もなんのその、高いビルや飛行機から落っこちても平気。科学や医学の名の下に、八面六臂の大活躍を成し遂げています。

私は学生時代に、東京大学医学部の標本室と1995年に行われた国立科学博物館の「人体の不思議展」で、2度プラスティネーション標本を見たことがあります。

プラスティネーションというのは人体など有機的な組織から水分を取り、かわりにシリコンポリマーを注入する技術です。そうすると臓器や死体そのものを半永久的に保存することができるんですね。この本でもプラスティネーションについて述べられています。

「人体の不思議展」では筋肉組織がむきだしになった全身プラスティネーション死体や数センチごとにスライスされた臓器が展示されていたりと大変な話題になりました。展示会は連日押すな押すなの大盛況だったのでご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

会場で小学生ぐらいの男の子が標本を指さして「ねえ、これホンモノ? ホンモノ?」とお母さんに聞いている声を今でも思い出せます。

忌むべきモノとしての「死体」普段隠されている「死」というものを、私たちは本能的に見つめたいのだと気づかされました。

ローチ女史は「死後骨格標本になって解剖学教室に住みたい」「ハーバード・ブレインバンクの脳の標本にしてもらって、『将来はハーバードに行くの』と自慢したい」「死体の本を書いた女として有名になって医学生を驚かせたい」と茶目っ気たっぷりの将来の夢を語っています。

私はいつも臓器提供のドナーカードを持ち歩いています。全ての臓器に「提供可」の丸印をつけています。燃やしてしまうよりはリサイクルした方がいいかなあと。

さてあなたは死んだらいったい何をし・た・い?【麻理】

タブー視されているテーマをよくぞここまで書ききったものだと感動。著者のユーモア溢れる文体でそれほど気味悪くないです。

今日のサイト

The Anatomists – Channel 4(リンク切れ)

【注】ショッキング画像かも。プラスティネーション標本の数々。ギャラリーは興味津々。

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